家族で濃厚接触者がでた場合、どう行動すれば良いか、医師が解説します。
この記事の内容
1.家族で濃厚接触者/感染者がでたら?
2.家族が濃厚接触者になったら気をつけること
3.感染しないために気をつけること
1.家族が濃厚接触者になった場合の流れ
濃厚接触者とは、新型コロナウイルスが陽性と確認された患者の感染可能期間(発病日の2日前から、入院または待機開始までの間)に、患者と近距離で接触、あるいは長時間接触し、感染の可能性が相対的に高くなっていると判断された方を指します。「濃厚接触者」に該当するかどうかは、保健所が患者調査を行って総合的に判断します。
家族が濃厚接触者となった場合にするべき3つのことをまとめました。
①各市町村の保健所に確認
保健所から家族が濃厚接触者であると連絡が来たら、まずはPCR検査の詳細について確認してください。その際、保健所や各市町村のホームページにて新型コロナウイルスへの対応も同時に確認しましょう。また、仕事先や学校にも連絡してください。
②PCR検査の結果判明まで
濃厚接触者イコール、コロナ患者ではありませんが、PCR陰性であった場合でも、接触があった日の翌日から14日間は、外出自粛と健康観察が要請されます。
濃厚接触者ご本人の咳エチケットや手洗い、外出制限に加え、ご家族または同居されている方も、マスクの着用と熱を測るなどの健康観察をし、仕事先や学校に連絡した上で、不要不急の外出は避けるようにしましょう。特に、発熱や咳、息苦しさなどの症状が出た場合は、すぐに保健所や各市町村のホームページに記載されている指定の機関へご連絡ください。
③PCR陰性だったら?
検査の結果は一時的なもので、場合によっては後から陽性と分かることもあります。引き続き、家族が濃厚接触とされた日の翌日から14日間は外出を自粛して健康観察を続けてください。公共交通機関の利用も避けましょう。
新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年5月29日暫定版) (niid.go.jp)
「ご家族に新型コロナウイルス感染が疑われる場合 家庭内でご注意いただきたいこと~8つのポ イント~」https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000601721.pdf
市町村の保健所の対応で違うのでそれを参考に書いてみてください
参考: https://www.city.itabashi.tokyo.jp/kenko/kansensho/mers/1026017.html
2.家族が濃厚接触者になったら気をつけること
PCR検査の結果が出るまで、より安全に過ごすため、下記の8点に気を付けて過ごしてください。
①過ごす場所
家族同士が同じ部屋で過ごす時間をできる限り短くしてください。可能であれば、共有スペースを利用する際も、換気や利用時間などに十分注意を払いましょう。
②個室がない
別々の部屋がない時には、カーテンやシーツを間仕切りの代わりにするなど工夫をしてください。
③トイレ・お風呂
トイレやお風呂など、共有部分を使った後は、家族全員がきちんと手洗いをしましょう。トイレを流すときには蓋をしめてから流すようにして、1日1回掃除をしてください。
④タオル
バスタオルだけでなく、手拭き用のタオルも共有せず、各自のものを使ってください。
⑤消毒
頻繁に手が触れる箇所(ドアノブや蛇口など)は、アルコールもしくは家庭用の洗剤で1日2回以上拭いてください。
⑥食事
一緒の献立を食べて大丈夫ですが、食事をする際には別々の部屋、もしくは時間をずらし各々食べるようにしてください。使用した食器やお箸に特別な消毒は必要ありません。通常の食器用洗剤で洗ってください。
⑦洗濯物
家族の分をまとめて、洗濯用洗剤で洗って構いません。
ただし下痢や嘔吐があり、衣類やシーツなどが汚れた場合には、手袋やマスクを着用してから、別洗いをして完全に乾燥させましょう。
⑧換気
窓を開けられる時には、共有スペースも一日に何度か換気をしてください。風の流れができるよう、2方向の窓を一回につき数分程度、全開にしましょう。
「周りにうつしてしまう可能性が怖い」、「検査をうけに行った医療機関でうつされるかもしれない」と不安な方にはPCR検査が役立ちます。
呼吸が苦しい、状態がどんどん悪くなる場合などは私たちの検査を待たずに、まずは近くの医療機関や保健所にご相談ください。
参考: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html
3.感染しないために気をつけること
新型コロナウイルスは、会話などの対面かつ近距離の接触が、一定時間(約15分)以上続き、大人数であるほど、感染を拡大させるリスクが高いとされています。そのため、マスクの着用や手指消毒の徹底、および「3密」の状況を避けることが、新型コロナウイルスに感染しないために重要です。具体的なポイントを3つ紹介するので、参考にしてください。
①手洗い
手や身体に付着したウイルスの数を減らすため、帰宅後は石鹸による手洗いやシャワーをすぐに行うよう心がけましょう。手洗いがすぐにできないときは、アルコール消毒液も有効です。ただし、次亜塩素酸ナトリウムは危険ですので、手指消毒には用いないでください。
②ハンドケア
手洗いを頻繁にしていると、手荒れを起こしがちです。しかし、手荒れをした手指には多くのウイルスや細菌が繁殖しやすくなり、接触感染のリスクを高めてしまう可能性があります。手洗いや消毒をした後は、ハンドクリームなどによるハンドケアをすることも心がけましょう。
③身の回りの消毒や除菌
身の回りにある手でよく触れるものは、できるだけこまめに消毒するようにしてください。ドアノブや手すり、エレベーターのボタンなどだけでなく、携帯電話・スマートフォンの除菌も忘れずに行いましょう。
手洗いとハンドケア|花王プロフェッショナル 業務改善ナビ 介護の現場にソリューション (kao.com)
新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q3-3