新型コロナウイルスとは?

新型コロナウイルスが世界に蔓延してから一年以上経過いたしました。現在でも猛威を奮っている新型コロナウイルスですが、新たな変異株も次々と出現しております。現在、世界ではデルタ株が初期のコロナウイルスから置き換わりつつあり、ワクチンすらすり抜けるといった研究結果も出ております。

今回は、新型コロナウイルスの特徴、変異や検査についてわかりやすく解説します。

新型コロナウイルス感染症とは

新型コロナウイルス感染症、COVID-19とは、Coronavirus Disease 2019(2019年に発生した新型コロナウイルス感染症)を略した言葉であり、SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)と呼ばれるウイルスが原因で起きる感染症です。2019年の終わりごろに発生し、現在に至るまで世界中に感染が拡大し、猛威を奮っています。

コロナウイルスの種類

コロナウイルスには、ヒトに蔓延している風邪のウイルス4種類と、動物から感染する重症肺炎ウイルス2種類が知られています。風邪を引き起こす4種のコロナウイルスは、冬に流行のピークが見られ、ほとんどの人が子供の頃に感染を経験するありふれたウイルスです。多くの感染者は軽症ですが、まれに高熱を引き起こすこともあります。

動物から感染する2種類のウイルスには先程述べたSARS-CoVとMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)があります。SARS-CoVは、コウモリのコロナウイルスがヒトに感染して重症肺炎を引き起こすようになったと考えられています。2002年に中国広東省で発生し、2002年11月から2003年7月の間に30を超える国や地域に拡大しました。MERS-CoVは、ヒトコブラクダに風邪症状を引き起こすウイルスですが、種を超えてヒトに感染すると重症肺炎を引き起こすと考えられています。

いま世界で流行ってるコロナの変異株

さらに強い感染力を持っていたり、すでに感染した人・ワクチン接種者が獲得した免疫に抵抗力を獲得する可能性のある遺伝子変異をもつ、複数の新型コロナウイルスの変異株が世界各地から報告されています。主な変異株は英国、南アフリカ、ブラジルで報告されている3種類です。
 N501Yの変異がある変異株は、従来株よりも感染しやすい可能性があります。英国で確認された変異株(VOC-202012/01)、南アフリカで確認された変異株(501Y.V2)、ブラジルで確認された変異株(501Y.V31)、フィリピンで確認された変異株がこの変異を有しています。VOC-202012/01と501Y.V2については、最初に報告された英国、南アフリカのみならず、日本を含む世界各地で検出されています。英国や南アフリカで確認された変異株については、重症化しやすい可能性が指摘されています。
 E484Kの変異がある変異株は、従来株よりも、免疫やワクチンの効果を低下させる可能性があります。南アフリカで確認された変異株(501Y.V2)、ブラジルで確認された変異株(501Y.V3)、フィリピンで確認された変異株がこの変異を有しています。
その他、L452RとE484Qの変異がある変異株はインド由来とされ、英国株に続く強力な変異株と言われています。特にアジア系人種について免疫やワクチンの効果を低下させる可能性があるといわれています。どの変異株も従来のものよりも難治性で重症化しやすいため、より一層の対策が必要です。

検査方法

新型コロナウイルス感染症の検査は、現在は核酸検出検査(PCR検査)・抗原検査が行われています。
 核酸検出検査はウイルス遺伝子を特異的に増幅するPCR(polymerase chain reaction)法が用いられます。遺伝子を増幅して、検体中にウイルス遺伝子が存在しているかどうか調べます。PCR検査にもいくつか種類が存在します。
リアルタイムRT-PCRは定量法でウイルス量の比較や推移が評価しやすく、信頼性が高いです。ただし、検査には器材が必要で実施が困難な場合もあることが欠点です。LAMP法やTMA法はリアルタイムRT-PCR法よりも感度は落ちるものの、一部の工程が短縮され、簡便に行うことができます。
 抗原検査は新型コロナウイルス感染症の原因であるSARS-CoV-2の構成成分のタンパク質をウイルスに特異的な抗体を用いて検出する検査方法です。比較的感染早期の発見に適していますが、確定診断はPCR検査で行われることがほとんどです。

検体はどこからとるのでしょうか。
 検査には口腔由来の検体が用いられます。どの検体を用いるかは、検査を受ける人の状態や症状、また検査を行う医療設備などによりさまざまです。採取する場所としては、鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、唾液、痰などが挙げられます。鼻咽頭ぬぐい液は標準的で信頼性が高い反面、徹底した感染予防が必要です。唾液は感染リスクが低く、検出感度も鼻咽頭ぬぐい液と同程度であるため、実用的な検査方法であると言えます。

まとめ

新型コロナウイルス感染症は、風邪やインフルエンザと同様に、こまめな手洗い・うがい・消毒で防ぐことができます。また、換気を十分に行う・人が密に集まる状況を避けることも効果的です。感染してもすぐに発症するわけではなく、無症状のまま他の人に移してしまい、感染拡大につながります。感染した恐れがある場合には、今の自分の状態を知り、対策をすることでさらなる感染を防ぐことが大切です。1人1人の心がけが一刻も早い新型コロナウイルス感染症の終息につながります。

参考文献
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_16630.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00132.html
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/10144-covid19-34.html

PCR nowとは?

PCRnowでは、唾液を用いた郵送のPCR検査を実施しております。
検査は提携の医療機関で実施しており、陽性の場合は医師による電話でのフォローや保健所の対応も実施しています。また、変異株の対応も行っております。
一部のPCR検査を行う医療機関では精度管理がされず、偽陰性(感染しているのに、PCR検査が陰性になる)の可能性が高まるケースもあると聞きます。私達の検査は大学教授・教員が監修し、大学の研究員が偽陰性が多くならないよう精度管理を行っています。

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